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仮操業

恋って何

 10代も半ば位になると、恋愛の一つもせにゃならん、というような雰囲気になってくる。
 僕はそのとき「あー、また達成すべきノルマが増えた」というような感想を持った。
 優等生をけっこう必死で演じていたので、「ちょっとこれ以上のノルマはキツイかも」とも思った。
 周囲の人達は目を輝かせて恋愛の話をしている訳で、口に出しては言わなかったけど。
 
 気づいたら強制的に参加させられているゲーム。

 思うに恋愛と資本主義というのは相性が良い。
 「モテたい」という欲求によって儲けている商売というのはけっこうあると思う。
 そんな訳で、国家全体が豊かになる、ということはあっても、
 国民全体がモテるようになる、ということは多分ないんではないか。

 もちろん「モテる」と「モテない」に絶対的な基準はない。
 基準は恣意的なもので、それはどこかにありさえすればよい。
 そして基準をずらし続けながら、
 「さあ、あなたはこの基準についてこなければ「モテない人」ですよ」と煽る。

 昔だって恋愛はあっただろう。
 しかしそれは階級だったり地域だったりで独自のルールがあって、別々のゲームが乱立している状態だったと思う。
 現在のように全員が同じ土俵に立たされるゲームではなかったはずだ。

 そんなわけで、恋愛をノルマと感じてしまった自分の直感はそんなに間違ってなかったんではないか、などと思ったりする。
by tundok | 2004-10-12 00:53